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コラム

江戸時代と現代で政治に共通点があった?!

■『重職心得箇条』の十四条

江戸幕末の大儒学者 佐藤 一斎(さとう いっさい)著の『重職心得箇条』のなかの十四条には、次のように記されています。

十四条 政事(まつりごと)と云(い)へば 拵へ事(こしらえごと)繕ひ事(つくろいごと)をする様にのみなるなり 何事も自然の顕れたる儘(まま)にて参るを実政と云ふべし 役人の仕組事(しくむこと)皆虚政なり 老臣など此風(このふう)を始むべからず 大抵常時は成るべき丈(だけ)は簡易にすべし 手数(手数)を省く事肝要なり

■ 自己流の解説

私なりに口語訳そして拙い解説をしてみます。

最後から先に。
〇 大抵常時は成るべき丈は簡易にすべし 手数を省く事肝要なり

【口語訳】大抵の仕事は、できるだけ簡素化しなさい。手数を省いていくことが肝要です。
【解説】これは解説は不要。「簡素合理化」は、少なくとも今から二百年近くも前から、口を酸っぱくして言われていたようですね。

〇 政事と云へば 拵へ事繕ひ事をする様にのみなるなり

【口語訳】政治・行政というのは、仕組んだように作り上げたり、言いつくろったりすることばかりになるものです。
【解説】減点主義のもとでは、あちらを立てればこちらが立たずという場面では、嘘を混ぜて作り上げたり言い繕ってでも、とにかく何とか切り抜けることが第一になってしまう。--だいたいそんな意味でしょうかね?

〇 何事も自然の顕れたる儘にて参るを実政と云ふべし

【口語訳】何事も自然に現われたままでいくことが、実政というものです。
【解説】何事も、虚心坦懐、臨機応変に、良いと考えることを真心から実行するのが本当の政治・行政である。--だいたいそんな意味でしょうかね?

〇 役人の仕組事皆虚政なり

【口語訳】役人の仕事というものは、すべて虚政です。
【解説】ここでいう「虚の政治・虚の行政」とは、現代流に言い直せば、政治家は次の選挙での当選を、役人は自分の出世や役所という組織の利益を、それぞれ最優先して、本音では「民(たみ)は由らしむべし、知らしむべからず(為政者は人民を施政に従わせればよいのであり、その道理を人民にわからせる必要はない)」と考えて行っている、中身のない、国家・国民にとって現実の役に立っていない政治・行政--だいたいそんな意味でしょうかね?

■ 現代人にとっての政治・行政とは

現代の民主主義国家では、政治に無関心な有権者が増えれば増えるほど、きっと政治家や官僚が内心喜ぶだけでしょうね。
かと言って、日本では、選挙の投票率は、多少の上下変動はあっても、“爆上げ”することは考え難いですよね。
民主主義国家では、主権者である国民は、決して政治に無関心になっても諦めてもいけないけれども、政治に常に速効性を期待するのは非現実的なので、気長に向かい合っていくしかないように思いますが、皆さんはいかがでしょうか?
とにかく、国政選挙も地方選挙も、私は投票には行くようにしています。

国政選挙も地方選挙も数年に一度ですが、私たちは実は、選挙権以外に、使おうと思えばいつでも使える、毎日のように使えるもう一つの選挙権(投票権)を持っているに等しい、と考えています。
この続きは次回の記事でお話しします。

ABOUT ME
五条光来(ごじょう あきら)
令和2年の春、それまでの仕事の退職を機に、生まれ故郷(京都市)に隣接する某都市に居を構えました。今(注:令和3年4月)現在は、長引くコロナ禍で、巣ごもり的な生活を続けながら、<風の時代>の新しい生き方を模索しています。人生最期のときまで、自分を磨いて高めながら、何かのお役に立って生きていたい、と考えています。 映画『ちはやふる-結び-』(2018年)の中で周防名人が真島太一君に言ったセリフ「本当に強い人間は周りをこそ強くする…………………後進には希望を、相手には敬意を、仲間には勇気を。時間も空間も超えて永遠になる」 この名言に倣って、読むと希望や勇気がなにかしら湧いてくる、そんなブログを目指していきます。