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コラム

「ビワイチ」の思い出:昭和の時代の子どもだけの200㎞日帰りサイクリング

ビワイチ」とは

滋賀県の琵琶湖を自転車で一周すること(走行距離は約200キロ)、琵琶湖一周サイクリングのことを「ビワイチ」と呼ぶそうです。
2001年から使われ出した言葉だそうです。

コアな(熱心な・本格的な)サイクリング愛好家の間では
「ビワイチする」「ビワイチ・サイクリング」
と言うそうです。
輪の国びわ湖推進協議会という組織があって、
「びわ湖一周サイクリング認定証」
「びわ湖一周サイクリング認定ステッカー」
というものまであります。

私がこの言葉を知ったのは、2020年のことです。

私は、実は、昭和40年代の末、中学三年生のときに---当時は、滋賀県大津市の瀬田川(琵琶湖から流れ出す唯一の川。大阪湾に流れる淀川の滋賀県内での名称)の東側のエリアに住んでいました---学校の同学年の友達といっしょに日帰りでの琵琶湖一周サイクリングに挑戦して、無事達成しました。
もう何十年も前のことなので、
一から十までしっかり覚えているわけではありませんが、
私にとっては少年期のランキング・トップクラスの懐かしい思い出です。

「ビワイチ」をすることになった経緯

ビワイチに挑戦することになったきっかけは、
昭和時代の子どもらしい(?)口論がきっかけでした。

当時は、義務教育の学校は、
週休二日ではなくて、土曜日は午前中半日授業でした。
11月の最初の土曜日に学校内で、
数名の男子が二つのグループに分かれて
「できる!」「できるはずがない!」と熱くなって口論していました。
口論の熱さのせいで野次馬的に人が集まっていきました。
私は途中から話の輪に入っていったのですが、
争点は、
琵琶湖を自転車で一日で(日帰りで)一周することができるか?できないか?
でした。
できる派の中心人物の根拠は
「ぼくのお兄ちゃんの友達がやってみてできたという話を聞いたことがある」
でした。
翌日の日曜日の天気予報は「晴れ」、そして、明後日に当たる翌週の月曜日は祝日(文化の日)だったので、
日曜日に挑戦して万が一帰宅が深夜になっても、
月曜日は学校が休みなので、その点心配ない
ということで、
さっそく翌日の日曜日に、約10名の有志が自転車で琵琶湖一周を日帰りでやってやろう、挑戦しようということになったのです。

そのうちの一人がもちろん私です。
なお、メンバーのなかには、スポーツが学年でもトップクラスで得意な生徒が若干名いたかもしれませんが、学年全体の中で脚力・持久力に特に自信がある生徒が集まったというものでは決してなかったのです。
ざっくり一言で言ってフツウの中学生たちが、
思いつきと勢いで、いきなり走行距離200キロに挑戦して、
誰一人ケガもせず、事故に遭わず・起こさず、
無事に日帰りでのビワイチを達成したのです。

「ビワイチ」の当日

11月2日(日)--その日の天気は晴れ、風が特に強いこともなかった--まだ日の出前の暗い時間帯に、確か午前5時頃に家を出発し、「瀬田の唐橋」の東側に集合して、地図の北を上にして時計の反対周りで琵琶湖を一周しました。
午後8時までには帰宅することができました。

道は、最大限、車通りを避け、その上で、なるべく琵琶湖の岸に近くて、琵琶湖がよりよく見える道を選ぶようにしました。
<琵琶湖の周囲に沿って走っていけば、一周回って元の位置>
という子どもらしい(?)素朴な発想で、
参加メンバーの誰も道路地図を持参していませんでした。
携帯品といえば、お店で菓子パンやジュースなどを買うための小遣い銭くらいでしたね。

でも、まだ中学生ながらしっかりしていた点があります。
それは、
■特に疲れを感じていなくても、必ず定期的に(たしか1時間半か2時間おきに)休憩の時間をとるようにしたこと
■自転車のペダルの正しい漕ぎ方(親指の付け根の辺りで踏み込む)をメンバー全員が励行したこと
です。

まだ夜明け前に出発したのですから、7時台になってすっかり明るくなるまでは、
「もしも、まじめなお巡りさんの目に留まって、『まだ暗い中を子どもだけでいったい何をしているのだろう?』と問題視されて職務質問を受けると、補導されてしまうかも………」
という(子どもならでは?の)不安が少しあったので、メンバー全員、黙々と静かに自転車を漕ぎました。
日の出後すっかり明るくなってからは、心配は解消。
当日は日曜日で朝から天気が良く、まさに絶好のお出かけ日和。
琵琶湖一周で通過する滋賀県の各市町村ごとに、地元の中学生が地元エリア内を友達と一緒にサイクリングしているように見えているはずですから。
だって、当時はまだビワイチという言葉さえなく、
琵琶湖を自転車でしかも一日で一周するという発想は、大人も子どももフツーは誰もしませんよね?!

朝すっかり明るくなってからお昼過ぎ(午後1時半頃?)までは、
ワクワク感で一杯、「サイクリング最高!」という気分を満喫していました。
琵琶湖一周も後半に入り、滋賀県北西部の安曇川(淀川水系の一級河川)を渡った頃からは、「一周の終点「瀬田の唐橋」に夜の何時頃に到着できるだろうか?」と気になりだし始めました。
当日は11月2日、まさに諺「秋の日はつるべ落とし」のとおり日暮れが早く、
暗いと何も景色を楽しめませんし、さすがに疲労感も出てきていましたので、
夕暮れ以降はみんな黙々と走り続けたことを覚えています。

昭和の親は、過保護じゃなかった?中学生を完全な子ども扱いはしなかった?

2021年の今現在だったら、絶対に誰かの親が、
● 中学生だけでは危険、もってのほか
● 親として認めるには、しかるべき大人の引率者がいることが前提条件
● 走行距離約200キロにいきなり挑戦するのは無謀
● 校則に違反することになるはず
などとあれこれ問題点を指摘して、
子どもだけのビワイチ挑戦に反対して中止させようとする可能性が大ですよね?!

子ども(中学生)だけでいきなり、日帰りでの200キロ・サイクリングに挑戦するなどという無謀?なことは、昭和の時代だからこそ、親の反対を受けずにできた“冒険”だったように思います。

琵琶湖とサイクリング

普通の人にとっては、ビワイチ・サイクリングは好き好んで挑戦したいものではないでしょうが、琵琶湖周辺には素敵なサイクリング・エリアがいくつもあります。

たとえば、
琵琶湖北部の海津大崎
は有名な景勝地で、サイクリングにもお勧めです。
また、サイト「輪の国びわ湖 びわ湖1周」のお勧めルートからは外れているのですが、私の中学生のときのビワイチで走ったコースでは、
近江八幡にあるリアス式湖岸のエリア
でわざわざ湖岸沿いのルートを選んだところ、
上り下がりが多いジェットコースターのようなルートで上り坂では骨が折れましたが、
でも、景色がよくて、そして、下り坂では子どもにとってはの醍醐味を味わうことができました。

この記事をお読みのあなたが滋賀県の琵琶湖近辺にお出かけになることがあって、
そのときに時間が許せば、たとえ半時間程度であっても
ぜひ湖岸をサイクリングしてみてはいかがでしょうか。
季節と天気に恵まれていれば、きっと爽快ですよ!

ABOUT ME
五条光来(ごじょう あきら)
令和2年の春、それまでの仕事の退職を機に、生まれ故郷(京都市)に隣接する某都市に居を構えました。今(注:令和3年4月)現在は、長引くコロナ禍で、巣ごもり的な生活を続けながら、<風の時代>の新しい生き方を模索しています。人生最期のときまで、自分を磨いて高めながら、何かのお役に立って生きていたい、と考えています。 映画『ちはやふる-結び-』(2018年)の中で周防名人が真島太一君に言ったセリフ「本当に強い人間は周りをこそ強くする…………………後進には希望を、相手には敬意を、仲間には勇気を。時間も空間も超えて永遠になる」 この名言に倣って、読むと希望や勇気がなにかしら湧いてくる、そんなブログを目指していきます。